※万事屋三人と土、沖、山が路上でバッタリな感じで。
「げ」
「どうしたんですか銀さ……あ」
「サドガキとジミーとニコ中ネ」
「あれ、万事屋の皆さん、こんにちは」
「奇遇ですねィ」
「…チッ」
「オイオーイ、何この人。人の顔見て舌打ちしたんですけど。ものっそい失礼なんですけど。こんなんが警察とか世も末だな」
「ちょ、銀さん!」
「アァ?人の顔見て思いっきり眉間に皺寄せたヤツに言われたくねェよ。警察見て嫌な顔するたァ何か後ろ暗いことでもあるんじゃねェのか?」
「や、あの、副長…」
「いやいやそれはアレだ、オメーの顔見るとあの味覚異常スペシャルを思い出すんだよ。酸っぱい黄色いヤツが目に浮かぶんだよ。そんなん誰でも顔顰めるわ」
「んだとコラァァ!テメェにだけは味覚異常とか言われたくねェんだよこの糖尿!」
「糖尿じゃねぇ!まだ予備軍だァァァ!」
「…あーあ、また始まっちゃったね…」
「そうですね…銀さんも土方さんもよく飽きないですよね」
「相変わらずバカバカしい言い合いするアルな」
「まったく、鬱陶しいねィ」
ジャキン
「って沖田さん!?」
「ちょ、隊長!バズーカはちょっとマズ…!」
「死ね土方ァァァ!」
ドカアァァァン!
「「どわああぁぁあ!!」」
「うわあぁ!銀さん土方さん、大丈夫ですか!?」
「お前なにしてるアルかァァ!ニコ中はどうでもいいアルけど、銀ちゃんの頭がこれ以上爆発したらどうするつもりネ!」
「2、3コマ後には元に戻るから問題無いだろィ」
「いや判りませんよ。俺のアフロは四週続きましたからね」
「そんなこと言ってる場合ですか!?」
「総悟ォォォ!テメェ何しやがんだコラァァ!」
「あ、無事だったんですね副……アレ?」
「…旦那?どうしたんですかィ、旦那が俺の名前を正しく呼んでくれるなんて珍しいですねィ」
「アァ?何言ってんだテメェ」
「いっててて…ちょ、オイオイ総一郎君、勘弁してくんない?お宅の副長さん吹き飛ばすのは結構だけど、俺まで巻き込むなっつーの」
「え?土方さん?」
「銀ちゃんのものまねアルか。口調はまァまァだけど声が全然似てないネ。修行して出直すヨロシ」
「は?何言って……って、え?アレ?」
「あ……?」
「「あああぁぁあぁア!?」」
「ちょ、なにコレなんで俺がそこにいんの!?っつーか俺のこの服ってオイ…!」
「おおおい待てふざけんな冗談じゃねェぞ!お前っていうかそこの俺、テメェまさか、万事……っ」
「ってことはやっぱりお前はテメェか!で、俺は今お前なわけ!?俺がお前でお前が俺か!?…ちょ、訳判んなくなってきたんですけどォォ!」
「…あの、コレってまさか…」
「中身が入れ替わった、ってことかな」
「銀ちゃんがニコ中でニコ中が銀ちゃんアルか」
「そうみたいだねィ」
「ええ、そんな、そんなことってあるんですか…!?」
「……隊長、まさか」
「あァ、いっけねェや、この前天人の密輸武器商人しょっぴいた時に押収した変なバズーカ、うっかり使っちまったぜィ」
「総悟ォォォ!!」
「それうっかりじゃないよね!確実にわざとだよね!何してくれてんだお前ェェェ!」
「すいやせん旦那、土方さん」
「全然誠意が感じられないんですけど。謝んなら早く戻してくんない?」
「弾切れでさァ」
「「オイィィィ!!」」
「ってことで山崎、あとは頼んだぜィ」
「は?ちょっと隊長?」
「待てコラ総悟!どこ行くつもりだ!」
「俺ァそろそろ昼寝の時間なんで。じゃ」
「仕事中だろうがァァァ!って、オイ!待てっつって…総悟ォォォ!」
「…銀ちゃんが瞳孔開いて仕事仕事言ってると変な感じアルな」
「うわぁ、僕もうどっちがどっちだか混乱してきちゃったよ…」
「はは、そうだね」
「おいコラ笑ってる場合かジミー。あのサド王子ホントに行っちまったんですけど。お前何とかしろよコノヤロー」
「はいはい、じゃあ副長、行きましょうか」
「…へ?」
「オイ待て山崎。何でテメェそいつを連れて行こうとしてんだ。俺はこっちだ」
「いやでも、旦那の姿のままの副長が屯所に帰るわけにはいかないでしょう?全隊士に説明するのは大変ですし、こんな突拍子も無いこと信じてもらえるか判らないし」
「ぐ……まァそれはそうだが、だからって何で」
「だからしばらく、旦那に副長のフリしといてもらいましょうよ」
「…は」
「な」
「その間、副長は旦那のフリしとくってことで。ね」
「いや、いやいやいや!何言ってんのジミー?ね、じゃねーよ!」
「ふざけんな!こんなんに俺の代わりが勤まるわけねェだろうが!俺の仕事ナメんじゃねェ!」
「こんなんとは何だコノヤロー!つーか、チンピラ警察の副長なんてメンドくせー仕事、こっちから願い下げだっつーんだよ!」
「いや、旦那はとりあえず副長の部屋に居てくれるだけでいいんで」
「は?」
「最近の副長、ちょっと働きすぎなんですよ。そろそろ休みを取ってもらいたいのに本人が働こうとするんで困ってるんです。というわけで旦那、ちょうどいいんで、しばらく副長の身体でぐーたらして下さい」
「アァ!?山崎テメェなに勝手なこと…!」
「え?それってつまり、その間は銀さんの格好した土方さんが万事屋の仕事してくれるってことですか?ジャンプを延々読み返したりパチンコで大負けしてくることもない仕事熱心な土方さんが真面目に働いてくれるってことですか?」
「っておいメガネ!」
「待て待てコラ新八!冗談じゃねーぞ!こんな瞳孔開いた目で仕事されたら万事屋の評判ボロボロになんだろーが!」
「万事屋の評判なんて元々ボロボロネ」
「神楽ァァァ!」
「じゃ、そういうことで。行きましょうか旦那」
「元に戻るまでよろしくお願いします土方さん」
「「オイィィィ!テメーら、勝手に話を進めんなァァァ!!」」
「バカ言ってんじゃねーよ!コイツのフリってアレだろ?朝から晩までムッサイ黒服集団に囲まれて働き詰めってことだろ!仕事休みでぐーたらしてイイっつってもテロでも起きたら出動だし、部屋で昼寝しててもいつ誰が指示仰ぎに来るか判んねーし!」
「この野郎のフリってつまり、屋根の修理やら迷い猫探しやら、日替わりでバラバラな仕事やらされるってことだろうが!そのくせ仕事無ェ時は全っ然無くてめちゃくちゃ暇なんだろ!そんなん堪えられるか!」
「お妙からゴリラのことで文句言われるし、上から変な仕事ばっか押し付けられるし!」
「収入が支出に追い付かなくて冷蔵庫にロクなもん入ってねーし、家賃の回収からは逃げ回らなきゃならねェし!」
「部屋すっげぇ煙草くせーし!朝っぱらから携帯に緊急の電話かかってきたりするし!」
「雨の日は頭がスゲェことになるし!朝なんか寝癖も加わって嵩が倍ぐらいになんだろ!」
「「「……………」」」
「…あ?」
「オイ、何だその目は」
「……いや…」
「何て言うか…」
「お前ら、何でお互いのことにそんなに詳しいアルか」
「「…………あ」」
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実はデキてました(笑)
隠してたのにうっかり暴露。
…と、いうわけで、一周年リク「銀土で中身が入れ替わる話」でした。
入れ替わりネタを台詞のみで書くのは、ちょっと無理があったかな…(汗)
色々と判りにくいとこが多くてすいません!
リクエスター様、本当にありがとうございました!お気に召さなかったらごめなさいぃぃぃ!