4/14〜4/30、Twitter投下
※改行は追加しています。そのほか微修正。


■『渡り廊下』で【ストラップ】【殴る】

校門を出て行く生徒達を渡り廊下の窓から見下ろして口端を歪める。卒業。あの子の事も、もう解放してやらなくては。
さよならとメールした携帯を握りしめていたら、背後から足音が聞こえた直後、殴られた。
「俺がやったストラップ後生大事につけてるくせに、バカ言ってんじゃねーよこのヘタレ教師!」
(3Z卒業ネタ)


■『歌舞伎町』で【カレンダー】【はだける】

バックヤードのカレンダーを指で辿って口角を上げたら、割れ顎メガネに怪訝そうな顔をされた。
仕事で初めてこの店に立ち寄ったアイツに、一年後にはオトしてやるよと囁いたのはちょうど去年の明後日だ。
意地と虚勢と刑事という肩書きのガードをはだけさせて素のままのアイツを見る日は、もう遠くない。
(金魂設定、金時×刑事土方)


■『ホストクラブ』で【カレンダー】【苛立つ】(↑の続き)

ヘルプなんざいらねぇと独りBOX席で酒を傾けて数十分。携帯画面のカレンダーに目を落として舌打ちが漏れる。
一年前の今日、ここで何をほざいたかなんて、当の本人は覚えちゃいないんだろう。
苛立っている自分が滑稽だと唇を噛めば、日付が変わった瞬間に肩に触れた手。
…ああ畜生、ムカつく野郎だ。
(土方視点)


■『煎餅布団の上』で【バス】【拗ねる】

「1日1本のバスしかねェような田舎に旅行にいかね?」
布団に寝そべったままの野郎にそんな事を言われて、俺は思わず隊服を着る手を止めた。
コイツ、まさか拗ねてやがんのか?俺が携帯で呼び戻されるのを?
ちょっと楽しい気分になってニヤリと笑う。
「いいぜ?何かあったら俺ァヘリで迎えを呼ぶから」


■『地下鉄』で【結婚】【吐露する】

「…なんでスーツ?」
たまたま乗った地下鉄で、見慣れない格好の銀髪と乗り合わせた。知り合いの結婚式帰りだと言う。
常にないピシッとした姿に何故か動揺して、胡散臭ェと言い捨てて背を向けた。
暗い窓に映った顔が脳内をバッチリ吐露してた事に、この時の俺は気付いてなかった。くそ、一生の不覚だ。


■『会社』で【電車】【走る】

夜中のオフィスで独りPC画面を睨み付ける。くそ、何で計算が合わねーんだ。
今日はアイツん家に行くはずだったのに、もう電車も走ってねェ。溜息とともに「悪ィ」とメールしたら、即座に返信がきた。
『セルC54の計算式』。
息を呑んで振り向くといつの間にか佇んでいた銀髪…
いやお前、怖ェェェよ!
(リーマンパロ。これは…ホラーだ…笑)


■『会社』で【疲労】【苦手】(↑の続き)

「待っててやるからサッサと終わらせろよ」
そう言って隣の席に腰掛けた銀髪を睨んで、疲労の滲む溜息を零す。
「おー、疲れてんな」
当たり前だろ今何時だと思ってんだ。そもそもデスクワーク苦手なんだよ!
舌打ちしたら、「お疲れさん」気怠い声が隣から降ってくる…この声に癒されるとか、アホか俺は。
(結局バカップル)


■『玄関』で【夏】【さようなら】

「先生さようなら」
終業式の日、職員用玄関を出たところで声を掛けられた。えーと、2年の土方君?明日から夏休みなのに浮かねー面してんな。
首を傾げながらハイさよならと返せば、フッと笑って帰っていった。
その儚げな微笑が何故か夏休み中頭から離れなかった…のに、二学期から転校とか、マジでか。
(3Z。片想いを告げもせず転校していった土方君)


■『非常階段』で【カレンダー】【喧嘩】

些細な事で口論になってアイツの部屋を飛び出した。マンションのエレベーターを待つのも苛立たしくて階段を下りる。
数年ぶりに再会した幼馴染は何故か俺の目を見ない。理由を聞いても濁すばかり。喧嘩しても、仲直りの方法すら分からない。
ああ、巻いたカレンダーでチャンバラしてたあの頃に戻りてぇ。
(幼馴染に惚れて諦めるために離れたのに再会しちゃって戸惑う一方と、よそよそしい態度をとられてショックなもう一方)(説明長い)


■『夜の教室』で【腹痛】【甘やかす】

フォークダンスの曲が流れる校庭を教室から見下ろして、土方は煙草をくわえた。
学園祭まではと甘やかしてきたが、明日から三年生は受験一色だ。
ガラリと戸の開く音に振り向けば、そこには銀髪の教え子。
「お前、後夜祭は」
「ちょっと腹痛で」
へらりと吐かれた嘘に思わず笑う。
「…俺とここで踊るか?」
(逆3Z)


■『夜の教室』で【シャツ】【解く】(↑の続き)

「チークは却下」
薄暗い教室で煙草くわえてた不良教師。お誘いに乗って腰を抱いたら殴られた。
「何なら踊ってくれんの」
「マイムマイム」
「二人で!?」
アホな会話で誤魔化されたりしねーよ、センセ。
そのシャツの下で高鳴ってた音が何か、なんて簡単な問題も解けねーほど、馬鹿な生徒じゃねーから。
(坂田くん視点)


■『屯所』で【近藤】【静まる】

休載が明けたら江戸に変な城が立っていたから、ちょっと覗きに行ってみた。
え、カイザーって何。近藤が寿退社?
…しかも何あの、へらへら笑ってるアイツ。
気持ち悪ィ。腹の底でザワザワと騒ぐ嫌悪感が静まらない。
周囲に溶け込むふりをして、この異常事態を打破する方法を探ろう。帰って来い、土方。
(二年後編の冒頭より少し前の銀ちゃん)


■『脱衣所』で【CD】【脱がす】

「あ」
男湯の暖簾をくぐったら、羽織を脱ぎかけている土方と目があった。
数秒の沈黙の後、羽織を着直したソイツに思わずツッコむ。
「何してんのお前。銀さんに脱がしてほしいってことですか?」
「いや俺、ツタヤにCD返しに行かなきゃなんで」
立ち去ろうとする男にすかさず足払い。誰が逃がすかァァ!
(銭湯でバッタリ)


■『ファミレス』で【冬】【爽やかに】

甘味と暖房を求めて入ったファミレス。ここは冬らしくお汁粉か、それとも爽やかにパフェ系か。
悩んでいたら、「ささみカツ…いや…」真後ろの席からアイツの声。振り向くと無防備な顔でメニューを見ている。
「どうせ犬のエサにするくせに」
呟けば一瞬後に瞳孔が開いた。
うん、俺その面の方が好きだわ。


■『裏庭』で【ローター】【握る】

「卒業前に思い出作ろう」
穏やかに微笑んだ先生に呼び出されて、ちょっとドキドキしながら行った校舎裏。先生はシャベル握って腰を押さえていた。
タイムカプセルなんて柄にもねぇ事するから。
口では馬鹿にしたけど、本当は嬉しくて照れくさくて泣きそうだった。
あのアホが缶にローター入れるまではな!
(先生に「ローターも思い出の一部じゃねーの?」とかシレッと言われて真っ赤になる土方君とか。破廉恥3Z)


■『縁側』で【腹痛】【抱き締める】

急な腹痛を覚えて屯所の自室に蹲った。
「陣痛ですかィ」総悟が通りすがりにほざいたが、テメェのせいで胃が痛ェんだと怒鳴る気力もない。
庭に迷いこんだらしい白猫を、縁側に這い出て抱き上げた。
休みてェと呟いたら労るように舐められる。
ふわふわの白毛玉に何故か癒されて、ついギュッと抱き締めた。


■『渡り廊下』で【料理】【拒絶】

「B組、調理実習だったろ。クッキー寄越せや」
渡り廊下で鉢合わせざま、突き出された掌に面食らう。
気怠げな面したC組の銀髪。特に料理上手でもねェ俺にタカる意味がわからねェ。
言下に拒絶したら、ひどくしょげた顔をされて何故か慌てた。
「いやコレ、マヨ入ってねぇし…」
「それでイイからァァ!」
(同級生。すべての料理はマヨが入って完成だと思っている土方くん)


■『川の辺』で【毛布】【吐き出す】

愚痴や後悔を下手に吐き出せない立場は窮屈だ。
屯所に帰りたくなくて川の辺に座り込んで数時間。気付けばとっぷり日も暮れていた。
夜風に身を震わせれば、バサリと頭から何かに包まれる。
「防寒具も無しに天体観測?お前はバカですか?」
…わざわざ家から二人分の毛布持ってきたテメェの方が、バカだ。


■『いつもの定食屋』で【鍵】【爽やか】

定食屋の暖簾をくぐったら、信じ難い光景に固まった。
いつもの瞳孔どこいったの?って感じの笑顔で、楽しそーに大将と喋ってる副長さん。
あまつさえ俺の姿に気付いても、爽やかな面で「万事屋!」ときた。
「大将の新作、食ってみろ!味の鍵はマヨ…」
「あーはいはい」
そんなこったろうと思ったけどね。


■『ホテル』で【ハサミ】【抱き締める】

ハサミを吊るして拝むと失せ物が見付かるっておまじない、知ってる?
あ、知らねーの?
うんだからこうやってハサミをブランと吊り下げて…
…ハサミ様ハサミ様、俺の昨夜の記憶を見付けて下さい。そこのベッドで枕抱き締めて眠ってる黒髪のアイツが、こっそり惚れてたあの子が目ェ覚ます前にどうかァァ!
(ハサミを刃を下にして吊るし、『ハサミ様、○○を見付けて下さい。お願いします』と声に出して拝むと、高確率で失せ物が見付かる。というマイナーなおまじない)


■『屯所』で【神楽】【鮮やかに】

久々に屯所を訪ねてきた野郎の頬に鮮やかにモミジが浮かんでいて、思わず眉を顰めた。
「神楽の酢昆布食っちまってよ」なんて嘯いてやがったが、馬鹿か。チャイナならグーだろ。
コイツの周りに平手打ちなんて可愛らしいマネをする女が居たんだな。そう思ったら、何故だか少しモヤッとした。馬鹿は俺だ。


■『海』で【冬】【見上げる】

「見上ーげてーごらんー」
「黙れ腐れ天パ」
ちゃぷちゃぷと波に裸足を浸す白髪頭を蹴り飛ばす。歌ってる場合か。
「何だよ情緒ねーな。見ろこの星空」
あのな、俺らは漂流してんだよ。冬は遭難、夏は漂流、コイツに関わるとロクな事がねぇ。
「いいじゃねーか。今回は二人きりだし」
…まあ、それはそれだ。


■『戦場』で【ストレス】【啼く】

皆で鍋を囲む。本来は団欒と呼ぶべきこの状況も、モノがスキヤキとくれば戦場だ。
全てを我が物にと腹の虫が啼き喚く。
新八と空々しい会話を交わしながら目を光らせれば、横から呆れ顔で差し出された山盛りの肉。
「こんなストレス感じながら食っても旨くねーだろ」
よ、余裕こきやがって高級取りが…!
(なぜ土方が万事屋連中とスキヤキ食ってるかは謎)


■『アパートの一室』で【虫】【すべる】

「土方君、虫とか平気?」
初めて呼ばれた先生ん家。玄関で問われて俺は固まった。
だらけた独身男のアパートに、虫。嫌な想像にぞぞぞと鳥肌を立てれば、先生は慌てて首を振る。
「いや、土方君の甘い匂いに誘われて先生カブト虫になっちゃうかも、みてーな」
口説いてるつもりなら、すべってます。先生。
(私がすべった)


■『茶屋』で【嵐】【またな】

見廻り途中、茶屋の縁台で休憩していたところへ通りかかった銀髪。野郎はほんの一秒足を止めて、そのまま歩き去った。
研ぎ澄まされた気配と、襟元から覗く包帯。
ああ、また俺の与り知らぬ嵐へ向かうんだな。
去り際に僅かに動いて『またな』と告げた唇。また会う気があるなら、黙って待っててやらァ。
(何らかの決戦に向かう銀ちゃん)


■『台所』で【シャツ】【受け入れる】

金時は今、大いに困惑していた。
背後には調理途中の食材。目の前には瞳を揺らして葛藤する恋人。
つい数分前、料理中にシャツの袖に付いたマヨネーズ。舐める?なんて冗談のつもりだったのに、その提案を受け入れるべきか本気で悩んでいる。
もしこの子に袖舐められたりしたら、俺、襲いかかっちゃうよ?


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